地域での活動 -Active in region-
当院は平成6年に香川県西部三豊市(旧三豊郡)仁尾町に開院しました。
仁尾町は香川県西部に位置し、三方を山、一方を海に囲まれた人口約7000人の緑豊かな町です。
開院当初、歯科医師1名、歯科衛生士1名、歯科助手2名、受付・事務1名のスタッフ構成でスタートし、現在は歯科医師1名、非常勤矯正専門医2名、非常勤口腔外科専門医(インプラント担当)1名、歯科衛生士6名、受付・事務3名となっています。
この間、診療室内では歯科衛生士が予防業務や疾病の管理にあたる診療体制を整える努力をしてきました。
それに先行するかたちで『診療室から一歩踏み出した活動』にも取り組んでいます。
これは私たちの診療室の大きな特徴のひとつです。
一般に歯科医師や歯科衛生士が地域での事業、保健活動へ積極的にかかわることは、診療室内の医療活動と切り離して考えられがちです。しかし地域への密着度が高いほど、診療内の体制や歯科衛生士の取り組む姿勢へも、大きく影響を与えてきます。
仁尾小学校での歯科保健活動
この学校は町内でも最も生徒数が多く、重要な歯科保健の情状発信源になっています。
現在、う蝕予防の成功はもちろん、歯周病の予防、禁煙指導など、活動内容の充実度は他の学校の模範となると言われています。
同校での歯科保健活動では、子どもたち、保護者、教員、教育関係者には歯科医師が正しい最新の情報を提供する役割を演じています。
一方歯科衛生士は、毎月昼休みに学校にでむいてブラッシング指導を行なったり、春の歯科健診時には口腔内写真の撮影や口腔内写真を用いた健康ノートへの指導内容の記載し、主に子どもたち、あるいは子どもを通じて家庭に正しい情報を提供しています。
テレビ、新聞などで同校のう蝕予防の成果や活動内容が紹介される度に、歯科衛生士の活躍も伝えられ、歯科衛生士の専門職としての重要性をアピールできる機会をえています。
また毎年3月には子どもたちがこころを込めて書いた手紙を製本した手作り本をいただくようになりました。
子どもたちからいただいた「ありがとう」の手紙集をみながら、私たち歯科衛生士の活躍を必要とする人たちがたくさんいることを実感しています。地域での活動の成果が現れ、評価をうけるようになると、食生活改善委員会など予想もしなかった団体などから歯科衛生士へ講演の依頼がくるようになりました。
これは地域において歯科衛生士という職種の重要性が評価を受けているものと考えられます。